ドラフト注目選手 トヨタ自動車・栗林 即戦力筆頭!遅咲き153キロ右腕

 10月26日のドラフト会議まで残り1カ月。前例のない混沌(こんとん)とした様相を呈する20年度ドラフトの中で要注目の候補を3回にわたって紹介する。第2回は社会人編。最速153キロ右腕のトヨタ自動車・栗林良吏投手(24・名城大)や、NTT西日本・大江克哉投手(24・花園大)など、即戦力になり得る選手に注目が集まる。

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 選手層の厚いトヨタ自動車で1年目から投手陣の主力として活躍し、“社会人No.1右腕”と呼ばれるまでに成長した栗林。最速153キロを誇る本格派右腕が、今年の即戦力筆頭候補としてNPBスカウト陣から熱視線を浴びている。

 意外にも、投手としての才能は遅咲きだった。高校時代は主に遊撃手を務め、高2秋から投手も兼任するようになったが、最後の夏は愛知大会5回戦で敗退。全国的に名をはせることなく名城大へ進学。そこから本格的に投手としての道のりを歩んできた。

 当初は「守備もバッティングもできたので未練はあった」と気持ちが揺らいだ。だが、「自分に与えられたポジションがピッチャーだったので」と野手への思いを捨て、“投手・栗林”として勝負することを決意した。

 環境にも恵まれた。バッテリーを組んだ1学年上の長谷川(現豊川高コーチ)や、2年冬から投手コーチとなった元中日・山内氏の指導を受けたことで「投手でやっていける自信がついた」と右腕。周囲のバックアップもあり、リーグ通算32勝をマーク。大学日本代表入りも果たした。

 トヨタ自動車でも1年目から主戦を担い、安定した結果を残してきた。久しぶりの公式戦となった9月16日の都市対抗東海地区2次予選・東邦ガス戦では、先発して7回を2安打無失点、10奪三振に抑える好投を披露。集まった全12球団35人のスカウト陣をくぎ付けにした。6人態勢で視察した阪神・和田TAも「スピード、コントロールともに申し分ない。間違いなく1位じゃないと取れない」と絶賛したほどだ。

 無名だった高校時代から急成長を遂げ、揺るぎない自信を得た栗林が、10月26日に迫ったドラフト会議で1位指名を待つ。

 ◆栗林 良吏(くりばやし・りょうじ)1996年7月9日生まれ。愛知県出身。177センチ、80キロ。右投げ右打ち、投手。愛知黎明では甲子園出場なし。名城大では通算32勝を挙げ、4度のベストナイン、3度の敢闘賞を獲得。3年時に大学日本代表に選出された。19年にトヨタ自動車に入社し、1年目から投手陣の中心として活躍。球種はカーブ、フォーク、カットボール。直球の最速は153キロ。

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