「東京六大学野球、法大６－６早大」（４日、神宮球場）

　今秋ドラフト１位候補の早大・早川隆久投手（４年・木更津総合）がリーグ戦初完封を飾った３日に続く連投でチームに流れを引き寄せた。２点ビハインドの八回１死満塁から救援。「チームを勝ちに導きたいという気持ちの方が強かった」と１回２／３で法大の攻撃を食い止めた。

　エースが空気を一変させた。５番手としてのマウンドは劣勢の上に大ピンチ。相手３番に対して３－２とフルカウントからの８球目は、捕手のサインに首を振って投げ込んだ。選んだのは直球。「真っすぐで勝負をしにいって、三振とかを取れれば勢いづける」。１４６キロで見逃し三振に仕留めた。

　続く打者を遊邪飛に仕留めると、大きくガッツポーズを作った。「大きな流れを作れたと思うので。あんま派手にしちゃいけないところなんですけど、ちょっとうれしさのあまり」。思わずあふれ出したエースの気迫に、直後の攻撃で打線が奮起して追いついた。

　エース兼主将の連日の活躍に、小宮山悟監督は「頼もしく映りましたね」と称えた。「１点もあげられないという状況で監督さんに託されて、それに応えられたということが自分の自信にもつながります」と早川。負けなかったことを次戦以降に生かす。