「東都大学野球秋季リーグ戦、駒大５－３立正大」（７日、神宮球場）

　２回戦３試合が行われ、駒大が今季初勝利を挙げた。今秋ドラフト候補の駒大・若林楽人外野手（４年・駒大苫小牧）が一発を含む３安打３打点。亜大は接戦を制し、連勝を５に伸ばした。先発した青山美夏人（みなと）投手（２年・横浜隼人）が８回２／３を無失点の好投。東洋大は開幕５連敗を喫した。

　バックネット裏の阪神など７球団スカウトへ向け、強烈な存在感を示した。若林は二回２死一、二塁での第２打席。「長打の出るようなイメージがだいぶ湧いていた」と初球を振り抜いた。バットの先ながら、左翼スタンドへと吸い込まれる３ラン。これで今季６試合４発と大当たりだ。

　アーチに加えて初回と四回にはいずれも左前に運び、二盗も決めた。持ち味を存分に発揮。１番に座りながら１０打点に到達し、「チャンスで回ってきたら３番の役割みたいな感じでできれば」と頼もしい。

　５０メートル５秒８、遠投は１２５メートルと、同校ＯＢの阪神・江越を思わせる身体能力を誇る。課題だった打撃が４年秋でようやく開花の予感。中日・正津スカウトが「パンチ力もある」と評価するように、走攻守すべてのピースがそろいつつある。

　「やりたかった」と自ら主将を志願してチームを引っ張り、快音を響かせて開幕からの連敗を５で止めた。ドラフト前としては最後の公式戦でも好結果と満点アピール。憧れのプロ入りをグッと引き寄せている。