オリックス【きょうは何の日】1994年、イチロー有終の210安打

通算210安打で全日程を終え、ファンの声援に応えるオリックス・イチロー=1994年10月9日
全日程を終えファンにあいさつする仰木彬監督(中央)=1994年10月9日
 華麗な打撃を見せるオリックス・イチロー=1994年
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 「オリックス7-2近鉄」(1994年10月9日、グリーンスタジアム神戸)

 イチローの夢挑戦が終わった。ランディ・バースの最高打率・389の更新を狙った最終戦。4打数2安打でパ・リーグ新記録となる打率・385で終えた。

 右翼へ打ち上げられたフライに満員のファンからため息が漏れる。イチローのバットからはじき出された打球はヒットになることなく鈴木貴久のグラブに収まった。

 七回、この日最後となった4度目の打席は凡退。この瞬間、バースのシーズン最高打率更新は夢と消えた。5打数5安打の奇跡を起こすしか手がなかった最後のチャレンジはついえた。

 だが、球場中から惜しみない拍手と歓声がイチローへと注がれる。そして、イチロー自身も満足げな表情を浮かべた。

 「大変よくできました」

 新しく生まれた二十歳のリーディングヒッターは初めてフル出場で戦った130試合をようやく笑顔で振り返ることができる。

 前人未到の200安打を突破。この日の初回の二塁内野安打、3打席目の左翼線二塁打で210本まで積み上げた。

 数々の記録を打ち立てたシーズン。一番印象に残ったことを問われると「うーん、何かなあ…。たくさんありすぎて」と笑った。

 彗星(すいせい)のように現れて数々の夢記録を球史に刻んだ若き戦士にひとときの休息が訪れる。

 当日のスタメンは次の通り。

(9)イチロー

(4)福良淳一

(6)小川博文

(3)藤井康雄

(D)フランシスコ・キャブレラ

(7)田口 壮

(8)本西厚博

(2)高田 誠

(5)馬場敏史

(P)野田浩司

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