高知・森木 170球投げ切った!151キロ12K 死闘延長12回日没コールド
「秋季高校野球高知大会・決勝、高知1-1明徳義塾」(11日、春野運動公園野球場)
高知県大会決勝が行われ、高知の森木大智投手(2年)が明徳義塾戦に先発。延長12回170球という壮絶な投げ合いを一人で投げ切った。試合は日没コールドゲームによる再試合となり、13日に再戦が行われることが決まった。3位決定戦では高知中央が土佐塾を破り、2年連続2回目の四国大会出場を決めた。
延長十二回裏を抑えてベンチに戻りかけた森木は、主審に整列を促され、少しだけ戸惑った表情を浮かべた。
17時を過ぎた場合に新しいイニングに入らない、大会特別規定による日没コールドゲームとなった。森木は12回170球を投げ切り、7安打1失点で12奪三振。試合後の取材に応じられないほど疲れ切っていた。
初回から大きなインパクトを与えた。初回に投じた第1球は150キロ。いきなりの大台にスタンドがどよめく。二回には自己最速タイとなる151キロを記録。県高野連関係者が「記憶にない」というほど集まった1678人の観衆を魅了した。NPBも3球団が視察に訪れ、DeNAの吉見スカウトは「ストレートのラインがいい。持っているものは一級品」と話した。
五回にスクイズで1点を失い、最大のピンチは延長十一回。失策と自らの野選などで迎えた1死満塁の場面だ。一歩も譲らずに投げ合っていた代木大和投手(2年)の初球スクイズを阻止し、変化球で三振に取ると、続く打者も内野ゴロに打ち取り、気合の叫び声を上げた。
中1日での再試合。新チーム発足後は練習試合を含め連投経験はないという。浜口佳久監督(46)は「全投手で臨みたい」と、森木の登板は明言せず。県1位をかけた激闘に、チーム一丸で挑む。