近大・佐藤 巨人・二岡3軍監督に並んだ13号 4球団スカウトの前で節目の一発

 「関西学生野球、立命大5-4近大」(12日、ほっともっとフィールド神戸)

 2回戦2試合が行われ、近大・佐藤輝明内野手(4年・仁川学院)は三回に巨人・二岡智宏3軍監督(44)が持つ現行のリーグ記録に並ぶ通算13号本塁打を放った。試合は立命大に敗れたものの、4人態勢だった阪神や西武、ヤクルト、ロッテの4球団のスカウト陣の前でアピール。京大は同大を下し、今秋8試合目にして初勝利を挙げた。

 節目の一発を、「祝砲」にしきれなかった悔しさが上回る。佐藤は「1本打ちましたけど、仕事がしっかりできなかったのが今日の感想というか」と感情を込めた。同点の七回1死満塁の三振と敗戦を悔やんだが、偉大な先輩に並ぶアーチの価値は色あせない。

 「何とか走者をかえそうという意識でいったので。打った瞬間、行ったと思いました」

 2点リードの三回だ。無死一塁から2球目の直球を豪快に振り抜くと、高々と舞い上がった打球は逆風をものともせず右翼席に着弾。「元から記録とかはそんなに気にしてないので。でも1本出たのは良かったです」。余韻をかみしめるようにゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 スタンドには父・博信さんと母・晶子さん、晶子さん方の祖父母も観戦。晶子さんは佐藤の幼少期を「新聞をテープで丸めたボールを1日200ぐらい打ってました」と話す。新型コロナウイルスによる自粛期間中、帰省した佐藤は晶子さんの誕生日に料理の「レシピ本」をプレゼントしていたが、この日の一発も恩返しのアーチとなった。

 3人態勢で視察した西武・渡辺GMは「どこのチームも(大学生野手の評価では)トップラスでしょう」と評価。佐藤はチームの優勝と共に新記録達成の可能性もあり「記録というよりチームの勝利に貢献できるところで1本打てれば」。残り2試合に全てをぶつける。

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