オリックス【きょうは何の日】2011年、西“3度目の正直”プロ初10勝
「オリックス3-0ロッテ」(2011年10月13日、京セラドーム大阪)
オリックスが無失点リレーで連敗を5で止めた。先発の西勇輝は八回途中まで投げて無失点で10勝目。打線は四回に梶本勇介の適時打で1点を先制。五回に後藤光尊、T-岡田の連続適時打で2点を加えた。ロッテは5連敗。
お立ち台で口にした言葉は「ありがとうございます」。感謝する人はたくさんいる。応援してくれたファン、この日もスタンドに駆け付けてくれた両親や家族、チームメート、監督、コーチ。今季最終登板で初の2桁10勝、チームの連敗を5で止めた西の笑顔が輝いた。
初めてローテ投手となった1年。素直に聞く耳を持ち、周囲の教えを吸収してきた。9月16日のロッテ戦で9勝目を挙げてから、登板した3試合で2敗。岡田監督に叱責(しっせき)され登録抹消も経験したが、この期間の過ごし方が西を成長させた。
CS争いのさなかで「今まで味わったことのないプレッシャーがあった」。だが、ゲームキャプテン・後藤の一言が西に化学変化を起こさせた。「『お前がそんな荷物背負ってどうすんねん』と言われて、気持ちが楽になりました」と前を向くことができた。
抹消期間には、小林宏投手コーチから渡されたプロ初勝利のDVDを何度もチェックしフォームを修正。赤堀元之投手コーチからは軸足の使い方など、フォーム全体をゆっくりするよう指導され「コントロールが良くなって助かった」と結果につなげた。
楽天の4位以下が確定し、CS争いは西武との一騎打ちとなった。その差は半歩広がり1・5。西には厳しく接し続けてきた岡田彰布監督も「きょうは西が頑張ったからな。自信になると思うよ。遠回りしたけど」と絶賛した。
当日のスタメンは次の通り。
(8)坂口知隆
(6)大引啓次
(4)後藤光尊
(3)T-岡田
(5)アーロム・バルディリス
(D)赤田将吾
(9)梶本勇介
(2)鈴木郁洋
(7)森山 周
(P)西 勇輝