徳島が連覇 福原が涙の決勝打「恩返しができた」四国アイランドリーグ
「四国ILp、徳島3-1高知」(23日、高知東部野球場)
四国ILp・徳島インディゴソックスがリーグ連覇を達成した。
苦難を乗り越えた男が勝利をたぐり寄せた。1点リードされた最終回の七回、相手のミスで同点に追いつくと、なおも2死満塁。大
チャンスで打席に入った福原大生外野手(23)が右前へ決勝の2点適時打を放った。
ベンチでチームメートからの祝福を受ける福原の目には涙がにじむ。
今季途中、一度は野球を辞める覚悟を決めた。5月頃から「やらなきゃ、やらなきゃとなって、気持ちの部分で力んでしまった」と、睡眠時間を削って練習を重ねるうちに、体調を崩し始めた。「夜眠れなくなって、無気力というか、感情のコントロールもできなくなった」。体調が悪化し、9月の上旬には退団を申し出た。それでも首脳陣やチームメートの「帰ってこい」という言葉に支えられて帰ってくることができた。
「親にも迷惑をかけた。自分に関わってくれた人たちに、ちょっとだけ恩返しができたと思います」。大仕事を果たした福原は少し照れくさそうに笑った。
就任1年目で優勝を果たしたロッテ、阪神でプレーした吉田篤史監督(50)は「投手力を中心に守って戦えたことが大きい」と勝因を語った。26日にはドラフト会議が開催される。「これで、1人でも多く指名されればうれしい」と吉田監督。現在、7年連続で指名選手を輩出している徳島。運命の日を待つ。