岩隈 悔いなし引退会見「感謝しかない」右肩痛と戦った巨人の2年間
今季限りでの現役引退を表明した巨人・岩隈久志投手(39)が23日、東京ドームで記者会見を行った。「最後の最後まで挑戦させていただいたことに感謝しています。この21年間、たくさんの方々に応援してもらって感謝しかない。僕自身が成長させてもらった」と振り返った。
18年オフにマリナーズから巨人に入団。この2年間は右肩の痛みとの戦いだった。シーズン終盤での復帰を目指し、10月のシート打撃に登板。復帰への一歩を踏み出すはずだったが、1球目を投じた際に右肩を脱臼。「今年、ダメなら引退」とこの時点で引き際を決めたという。
プロ21年間の思い出は尽きない。原点である近鉄での思い出について「近鉄ファンの熱い応援は忘れられない」と語った。05年には新球団・楽天の開幕投手を務めて勝利投手に。東日本大震災が起こった11年も星野監督から開幕投手を託されて勝利した。「東北のみんなが苦しんで戦っている時に勝てた」と回想した。
会見に同席した原監督は「懸命にリハビリする姿は若い選手の手本になった。大きな財産をつくってくれた」とねぎらいの言葉を掛けた。今後については未定だが「ひとまずはゆっくりして、いずれは野球の伝道師でいられるような存在でありたい」と後進の指導にあたる意欲を示した。