広島新庄 センバツへ王手 接戦制し4強 2番手・秋山 聖地の経験自信に踏ん張る
「秋季高校野球中国大会・準々決勝、広島新庄3-2桜ケ丘」(25日、松江市営野球場)
準々決勝4試合が行われ、広島県大会優勝の広島新庄が桜ケ丘(山口1位)を3-2で下し、4強入りを決めた。2番手で登板した秋山恭平投手(2年)が好リリーフを見せ、来春のセンバツ出場へ王手をかけた。盈進(広島2位)は米子東(鳥取1位)に延長十一回の末、8-10で敗れ、センバツ出場は絶望的となった。31日の準決勝は広島新庄-鳥取城北(鳥取2位)、下関国際(山口2位)-米子東の組み合わせとなった。
最後の打者を打ち取った秋山は、左拳を上げてガッツポーズ。ナインとグラブでタッチを交わし、満面の笑みを浮かべた。
3-0で迎えた七回に先発の花田侑樹投手(2年)が1点を返され、2死一塁からマウンドへ。ここを抑えると、八回も無失点でしのいだ。
だが、簡単には終わらなかった。九回、1死一塁から右中間へ適時三塁打を浴び、1点差に詰め寄られた。なおも1死三塁。一打同点のピンチを招いたが、後続を三振、三邪飛に仕留めて逃げ切った。「守りきろうと思って投げました」と2回1/3を3安打1失点と踏ん張った。
一度経験したからこそ、憧れは強くなっている。甲子園交流試合・天理戦に2番手で登板し、聖地に立った。秋は状態が上がらず、エースの座を花田に譲った。それでも「甲子園で投げた経験もあって気持ちを出せた」と確かな自信が結果へとつながった。
ベスト4進出を決め、2年連続のセンバツ切符へ王手をかけた。宇多村監督(33)は「苦しいゲームでしたが、しっかり守ったことでこういう結果になった。次も気を緩めることなく頑張っていきたい」と意気込んだ。守り勝つ野球で接戦をものにした新庄ナインが、チーム一丸となって夢舞台へと駆け上がる。