“サニブラウンに勝った男”中大・五十幡は日本ハム2位 亡き母との約束果たした

日本ハムから2位で指名された中央大・五十幡亮汰(撮影・大泉謙也)
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 「プロ野球ドラフト会議」(26日、都内ホテル)

 “サニブラウンに勝った男”こと中大の五十幡亮汰外野手(21)は日本ハムに2位指名された。

 中学時代の陸上全国大会では100メートル、200メートルで現100メートル日本記録保持者のサニブラウン・ハキームを抑え、2冠に輝いた実績を持つ五十幡。都内の中大・多摩キャンパスのホールでチームメイトらとスクリーンでのテレビ視聴で運命の瞬間を待った。

 2位で指名された瞬間を見届けると、野球部長らと握手を交わし、一礼。自身が小学3年時にがんで他界した母にも「『夢を叶えたよ』と報告したいですし、本当に今自分の近くで見てくれてると思うので、これから恩返ししていかなきゃいけないと思うので、ここからまた頑張るから、応援してねと伝えたいです」と決意を新たにした。

 高校進学時には陸上強豪校から多数の勧誘を受けたが、亡き母との「プロ野球になる」という約束を心に、白球を追った。夢を追う気持ちが薄れた時は、母の残した手紙を読み返し、闘志を再びかき立てた。

 まだ北海道を訪れたことのないという韋駄天(いだてん)。日本ハムの印象を「一番思い浮かぶのは球団愛。北海道のファンの方がすごい熱心。北海道のファンの愛を感じてみたいです」と、まだ見ぬ北の大地に胸を躍らせた。

 中学時代は陸上競技でしのぎを削り合ったサニブラウンに対しても「プロ野球の世界に入って、自分も1軍で活躍できるような選手になって、お互いを刺激し合える関係を続けていけたらと思います」と語る。そして笑顔でファイターズのタオルを頭上に掲げ、喜びをかみしめた。

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