楽天・渡辺直、有終マルチ&ヘッスラ「最高の仲間と野球ができたのは最高の喜び」

 「楽天4-2西武」(6日、楽天生命パーク宮城)

 笑顔と涙と-。「松坂世代」最後の野手、楽天・渡辺直が万感の思いを胸に臨んだ引退試合で、全盛期と変わらない躍動を見せた。

 「本当に一日楽しもうという思いで試合に臨みました」

 「1番・DH」でスタメン出場。初回の第1打席は右飛。だが、三回2死から内角直球を左翼線へ運ぶ二塁打。続く小深田の左前打で激走を見せ、ヘッドスライディングで先制の本塁生還を果たした。

 仲間との歓喜の中で笑顔がはじける。今季はここまで試合出場がなく「実戦で打席に立つこともなかったのでビックリしました」という一打に、愛する仙台のファンからも大きな拍手が降り注いだ。

 七回にも中前打を放ち、九回に遊撃の守備へ就くと涙があふれた。楽天、DeNA、西武と渡り歩き、18年に楽天へ復帰。今季は1軍打撃コーチも兼任した。最後はチームメートと勝利のハイタッチを交わし「最高の仲間と一緒に野球ができたのは最高の喜び」と、ひたむきに野球と向き合った日々を終えた。

 恩師であり「大きな影響を与えてくれた」という故野村克也氏の教え。「一流の脇役になる」ことを目指した渡辺直。この日は誰よりも輝く主役として、全力プレーを人々の記憶に焼き付け、ユニホームに別れを告げた。

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