楽天・涌井 史上初の3球団で最多勝!今季11勝、4度目のタイトル
プロ野球パ・リーグは9日、レギュラーシーズンの全日程を終了。楽天・涌井秀章投手(34)はソフトバンク・千賀滉大投手(27)、石川柊太投手(28)と並び、今季11勝で自身4度目となる最多勝のタイトルを獲得した。これまで在籍した西武、ロッテでも最多勝に輝いており、3球団での同賞受賞は史上初の快挙となった。
新天地で、完全復活を見せた一年となった。昨年オフに金銭トレードでロッテから移籍。開幕ローテ入りを果たすと、開幕8連勝を飾る活躍で20試合11勝4敗、防御率3・60の成績を残した。
「楽天でもこのタイトルを獲れたこと、1年間ローテーションを守れたことは素直にうれしい」と涌井。過去3年間は2ケタ勝利から遠ざかり、昨季はわずか3勝に終わっていた。その右腕が復活の手応えを感じたのは3月のオープン戦だ。
3月15日・巨人戦(東京ドーム)で5回2失点。丸から直球で空振りを奪い「真っすぐがベース上で速さがあることが分かった。今年はいけるんじゃないかと思った」と振り返る。投球フォームにも手応えを感じ「マウンドでストレスがなくなった」と話した。
印象に残った試合には移籍初登板の6月24日・日本ハム戦(楽天生命)を挙げた。7回2失点で初勝利。「初登板で勝てたのが波に乗れた要因」という。
だが決して満足はしない。10月以降は不振に苦しみ、チームも4位に終わった。「チームは4位で悔しいシーズンだったので、来年も1年通してローテを守り、チームの優勝に貢献できるように頑張りたい。そして、またこのタイトルを獲りたい」と5度目の栄冠へ視線を向けた。