日本シリーズ“今季限定”全試合DH制導入 ソフトバンクが提案 新型コロナ特例で

 日本野球機構が19日、今年に限り日本シリーズは全試合で指名打者制(DH制)を採用すると発表した。この日に臨時日本プロフェッショナル野球組織実行委員会が行われ、合意された。過去には1985年の阪神-西武の日本シリーズで1例導入されており、35年ぶりの試みとなる。

 提案したのはソフトバンクで、新型コロナウイルスの影響を強く受けたシーズンで、選手の疲労・肉体的負担が強いことを理由に、投手の肉体的負担、故障のリスクを軽減することが理由とされた。

 巨人も「球団として、有利・不利という話ではなくて、このコロナ禍にあって、ソフトバンク球団の提案は十分に理解することができる。提案を受け入れることに躊躇はない」という姿勢を示したことも明かされた。

 12球団全体での話し合いでは、慎重な意見も出たというが、斉藤惇コミッショナーが全試合にDH制を導入する判断を示し、これに12球団が「全会一致」で合意したと説明された。ただ、あくまで今回は、新型コロナウイルスの影響を受けた、特例中の特例、としての扱いとされた。

 過去には、阪神-西武の対戦で行われた1985年の日本シリーズが、全試合DH制ありで開催された。翌86年の広島-西武では全試合DH制なしで開催され、87年からはパ・リーグチームのホームゲームでのみDH制あり、という形が続いていた。過去に全試合DH制が導入されたのは85年が唯一となっている。

 セ・リーグのDH制導入という議論も続いているが、会見では今回の決定と、そうした議論とは関係がないと説明された。

 これを受け、巨人の原辰徳監督は「要はソフトバンクから『DH制でやらないか』ということですよ。まあ、やっぱり我々はそれを『分かった。それでいきましょう』という話の中で、コミッショナーが裁定したということじゃないでしょうかね」とコメント。普段のセ・リーグと異なる流れの試合となることに、「有利とか不利とかいうことは度外視してね。選手の安全性であったり、あるいは時間短縮であったり、あるいはスリリングな野球をするとか。まあ近代の野球ではやっぱり発展する、させるという部分においてはやっぱり、一歩踏み出す必要があるだろう、というところですね。面白いシリーズになると思いますよ。スリリングな、息の抜けないね」とした。

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