【谷佳知氏の眼】巨人はパ・リーグの野球をしろ
「日本シリーズ・第2戦、巨人2-13ソフトバンク」(22日、京セラドーム大阪)
巨人の投手陣は悪循環に陥ってしまった。初回の今村の投球がまさにそうだが、打たせないようにボール、ボールとなり、カウントを不利にして痛打を浴びた。リリーフ陣もそうだが、完全にソフトバンクの打線にビビっていた。
打線も第1戦に続いて抑え込まれた。1、2番が出塁してクリーンアップでかえすのが巨人の得点パターンだが、1、2番の吉川尚と松原が機能しない。2人は初の日本シリーズ出場というのもあり、パ・リーグの投手と対戦した経験値が少ない。そのためセ・リーグとは違うパワーピッチャーに対応できていないように感じた。
投打で圧倒された巨人だが、今のままでは勝てないだろう。それではどうすればいいか。これまでやってきたセ・リーグの野球をやめ、パ・リーグの野球をするしかないと思う。
簡単にセとパの違いを言うと、攻撃では、セ・リーグの場合「次はカーブ」とか配球を読みながら甘い球を待つのだが、パ・リーグは150キロの直球でどんどん押してくるのを積極的に力で打ち返すという感じ。ソフトバンクの投手陣はみんなパワーがあるだけに、巨人の打者は配球とか抜きに、初回から積極的に自分のスイングをして“力対力”の勝負をしていくしかない。
投手陣も同じだ。変化球でかわして不利なカウントにするのではなく、相手打者は強力でも強気な攻めでストライクをどんどん取りにいって欲しい。とにかく何かを変えないと、ここから巻き返すのは難しいだろう。