プロ野球 優良助っ人発掘上手な球団はどこか 過去10年タイトル獲得選手最多は…

 プロ野球はオフシーズンとなり、来季へ向けた戦力整備が行われている。チーム浮沈のカギを握る外国人補強もそのひとつ。起用法や日本野球への適応で明暗が分かれることもあるが、自前で獲得した助っ人が多く活躍している球団はどこか。過去10年間を振り返る。

 各球団、2011年以降で活躍した主な自前外国人選手は以下の通り。(()内は外国人選手の在籍人数、◎はタイトル獲得、△は球宴選出)

 【巨人】(50人)◎ロペス、◎マシソン、◎マイコラス、メルセデス、デラロサ

 マシソンやマイコラスなど、投手は超優良助っ人も多い。野手は13年のロペス以来、苦戦が続く。

 【阪神】(34人)◎マートン、◎メッセンジャー、◎呉昇桓、◎ゴメス、◎ドリス、◎マテオ、△P・ジョンソン

 タイトル獲得選手は6人と、12球団で最も多い。今季はソフトバンクから加入したスアレスがセーブ王を獲得するなど、リリーフの的中率は高い。

 【中日】(43人)ネルソン、◎ブランコ、◎ルナ、△バルデス、◎ゲレーロ、◎ビシエド、△ガルシア、アルモンテ、◎ロドリゲス、R・マルティネス

 ドミニカルートを発掘し、優良助っ人を発掘。近年はキューバ出身の育成選手が頭角を現し、今季はライデル・マルティネスが抑えとして活躍した。

 【DeNA】(45人)モスコーソ、ウィーランド、パットン、◎ソト

 外国人が活躍しているイメージはあるものの、ロペス(元巨人)やエスコバー(元日本ハム)などの移籍組が多く、自前は苦戦傾向。大ヒットはテスト入団を経て大化けしたソト。来季は2年目のオースティンに期待。

 【広島】(42人)シュルツ、△バリントン、△サファテ、◎エルドレッド、△ミコライオ、△キラ、◎ジョンソン、ジャクソン、△フランスア

 在籍しているのはほぼ自前助っ人。獲得時は年俸7000万以下の“格安”選手ばかりだが、費用対効果はナンバーワンか。特に投手では次々と優良助っ人を獲得している。

 【ヤクルト】(29人)◎バーネット、◎バレンティン、オンドルセク、ロマン、ミレッジ、ブキャナン、△マクガフ

 突出しているのはバレンティンとバーネットで、複数のタイトルを獲得。近年は投手陣に課題を抱えており、柱となる助っ人の出現が期待される。

 【ソフトバンク】(36人)◎ファルケンボーグ、ホールトン、◎ペーニャ、バンデンハーク、スアレス、△グラシアル、◎モイネロ

 大物も続々と加入し、助っ人の争いもハイレベル。近年はキューバ勢が活躍。育成契約で加入したモイネロが覚醒した。

 【ロッテ】(41人)ロサ、◎クルーズ、デスパイネ、◎ボルシンガー、マーティン

 18年はボルシンガーが最高勝率。19年に加入したマーティンも左の長距離砲、強肩の外野手として主軸となった。育成にも力を注ぎ始めた。

 【西武】(39人)グラマン、◎ヘルマン、◎メヒア、ニール

 投打ともに不発が続いていたが、昨年はニールが12勝、今季はギャレットが49登板と奮闘。助っ人補強で光が差し始めている。

 【楽天】(52人)△ジョーンズ、マギー、◎ウィーラー、ハーマン、ブラッシュ

 野手では13年の日本一に貢献したジョーンズ、マギーの印象が強い。巨人に移籍したウィーラーも長くチームを支えた。ブラッシュも1年目は33本塁打を放った。

 【日本ハム】(32人)△スレッジ、ウルフ、メンドーサ、△クロッタ、△マーティン、◎アブレイユ、◎レアード、マルティネス

 我慢強く起用するチーム方針で、レアードら長距離砲が活躍。好投手も獲得しているが、故障なども影響して“短命”に終わるケースが少なくない。

 【オリックス】(47人)◎李大浩、△ディクソン、ロメロ、△アルバース

 13年の李大浩、ディクソン以降は苦戦が続いていたが、ロメロ、アルバース、今季は中継ぎ右腕のヒギンスも活躍。大物ジョーンズの2年目にも期待。

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