今季海外フリーエージェント（ＦＡ）権を取得した日本ハムの杉谷拳士（２９）内野手が３０日、権利を行使せず来季もチームに残留すると表明した。

　大勢の報道陣が見守る中、千葉・鎌ケ谷の球団施設で会見に臨んだ杉谷。神妙な面持ちで「杉谷拳士はＦＡ権を行使、いた…しま…せん！」とたっぷりとためを作りながら宣言した。

　決断に至るまでの過程については「コーチ選手、さまざまな選手から『早く出て行け』と言われました」と辛辣な言葉を浴びせられたとしつつ、「鶴岡さんに『逆に出て行って』と言いました」と反撃したことも明かした。

　「吉村ＧＭと話をさせて頂き、日本ハムグループが総力をかけて僕をひきとめていると聞いて感無量です…。まあそんな話はなかったんですけどね」と終始“絶口調”だった杉谷。

　今季は自己最多の８８試合に出場し、打率・２２１、２本塁打、１１打点をマーク。内外野を幅広く堅実に守り、リーグ７位の１４犠打も決めチームに貢献した。１３年目の来季こそはレギュラー奪取を誓う。「野球をやっている限りはポジションをつかみたい。リーグ優勝、日本一には、ソフトバンクを倒さないといけない。そこを目指してやっていきたい」と決意を語った。