イチロー臨時コーチ早くも実現していた 2日から智弁和歌山で3日間 打撃実演も

智弁和歌山の選手を前に打撃を披露するイチローさん=和歌山市(代表撮影)
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 米大リーグのマリナーズなどで活躍したイチロー氏=現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=が4日、甲子園優勝経験のある智弁和歌山で臨時コーチを務めていたことが分かった。2日から和歌山市内の同校グラウンドで指導にあたり、3日目となったこの日が最終日。この日は自らフリーバッティングの実演も行いアーチを連発するなど、精力的に初の高校野球指導に取り組んだ。

 イチロー氏は11月26日に神戸市内で開催された「第73回新聞大会」の記念講演に出演した際、高校野球への関心を問われて「近いうちに指導する姿?見られると思います。需要があっての世界。楽しみにしてもらわないと困ります」と話していた。その上で「彼ら(高校球児)と一緒に走って投げて。そういうアプローチは面白い」とプランも明かしていた中、早くも実現した形となった。

 当初の予定通り、計3日間で一つの指導という流れも、こだわりがあってのもの。関係者によると初日の2日は、特にイチロー氏は動かずに選手を観察し、どういうことを教えるかを考え、翌3日には、2日の観察を受けて選手に指導にあたった。そしてこの日は「2日間気を張っていたと思うけど、リラックスしてやりましょう」と声かけするなど、3日に自ら指導したことを踏まえてどう感じたかを選手に考えさせる日という位置付けに。その中で、自らフリーバッティングの実演も行ったという。

 今回の臨時コーチは、智弁和歌山とは昨年に草野球で対戦するなど、これまでの交流や藤田理事長との縁もあって実現したもの。今年2月に学生野球資格回復が認められ、1年もたたない内に指導にあたったのも、野球界への情熱の表れ。高校野球だけでなく、日本の野球界全体の発展にもつながる、世界のイチローの新たな一歩となった。

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