中日 福留獲得へ即日アタックへ 経験&技術高く評価、入団なら14年ぶりの古巣復帰
中日は6日、今季限りで阪神を退団した福留孝介外野手(43)の獲得へ向けた本格調査に入った。球団は日米通算2407安打で培った経験や技術を高く評価、試合終盤での勝負代打としての役割を期待している。7日の合同トライアウト終了後に交渉解禁となり、入団となれば2007年以来、14年ぶりの復帰を果たす。
中日は福留を必要としている。古巣だから、最後の花道を-。そんな考えではなく、優勝のピースになると判断したから、獲得への動きを進める。
期待する役割は勝負どころでの代打。来季プロ23年目を迎える43歳だが、多少の衰えを考慮しても、そのスイングや存在感に価値があると結論づけた。
一振りでゲームを決めてもらいたい。チームには、試合終盤の勝負どころで送り出す絶対的バットマンが不在。先発出場を逃したメンバーでやりくりしているのが現状で、大事な補強ポイントといえる。
好機での出番はもちろん、ネクストバッターズサークルにいるだけで、相手投手に与えるプレッシャーは絶大。さらに背中で語るベテランの存在はチームを動かす。打席数が少なかった今季7月には首脳陣に直訴して、ウエスタン・リーグに出場。決して腐らず、1軍での活躍の準備を続ける姿は若手の心を打った。
入団となり竜の現有戦力と共鳴すれば、優勝への大きなうねりとなることは間違いない。53年ぶり日本一になった2007年まで中日でプレーし、FA権を行使して米挑戦してから14年。竜党にとって、福留の記憶は今でも鮮やかだ。優勝を狙う中で、ベテランを生かす舞台づくりがはじまる。