オリックス 前阪神・能見を獲得 選手兼任投手コーチ、1軍ブルペン担当【NPB】

 オリックスは8日、阪神を自由契約になった能見篤史投手(41)を兼任投手コーチとして獲得したことを発表した。1軍のブルペンを担当する。1年契約で年俸は3500万円。背番号は「26」。来季42歳を迎えるベテラン左腕は背中で若手投手を引っ張る決意を示した。 (金額は推定)

 大阪市内にある球団施設を訪れ、契約を終えた。タテジマからオリックスへとユニホームは変わるが、再び投げる機会をもらった。その喜びに能見の笑顔があふれた。

 「非常にありがたいお話で、(プレーする)場所がないところからの状況だったので。中嶋監督からは“まずは選手としてやってくれたらいい”と言っていただいた」

 兼任コーチながらメインは投手。最下位低迷の要因ともなったブルペンの強化。特に左腕のリリーフは山田、斎藤、富山らいずれも経験が浅く、安定感を欠いた。先発、リリーフで通算443試合に登板してきた経験を若いチームに伝える。

 「口数が多い方ではないので、姿勢とか行動で何かを感じてもらえれば。黙って見せようかなと思います」

 期待されるのは投球だけではない。福良GMは「投げ込みとか練習に対する姿勢を見せてもらいたい。コーチがあれだけ練習してたらとなればいい」と話す。チームに投げ込み文化が消えて久しい。40歳を超えても第一線で投げられる秘けつ、準備、練習を見せることで刺激にしたい考えだ。

 コーチとしてブルペンを担当するため、登板後は再びブルペンに戻らなければならないなど激務が予想される。それでも左腕はプロ16年間で培ってきた全てを新天地にささげる。

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