2位はFA山田哲の残留、では1位は…担当記者が選んだヤクルト10大ニュース
2020年のプロ野球は、コロナ禍で開幕が大幅に遅れ特別な1年となった。今年も残すところあとわずかとなり、デイリースポーツでは各球団担当記者が独断で選んだ10大ニュースをお送りする。今回は2年連続最下位に沈み、巻き返しを誓うヤクルト編だ。
◆10位 石川が40歳代では史上5人目となる開幕投手
石川雅規投手にとって、開幕投手は3年ぶり9度目の大役で、自身のチーム最年長記録を更新した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が遅れ、難しい調整が強いられたが、当初の予定通り6月19日・中日戦のマウンドに上がった(勝ち負けつかず)。
◆9位 神宮球場の珍!?ハプニング集
多くの波乱を生んだ今季の本拠地・神宮。9月26日の阪神戦では「近本と記者席の接触」が疑われ、審判団と矢野監督が口論になった。また10月3日の広島戦では青木宣親外野手が死球を受け、直後の山田哲人内野手の打席時に両軍がベンチから飛び出す乱闘騒ぎに。同24日の中日戦では花火と無数の風船で試合が2度中断するハプニングもあった。
◆8位 村上が史上17人目のパーフェクトスチール
11月5日の阪神戦(甲子園)で、村上宗隆内野手が二盗、三盗、本盗を全て決める「パーフェクトスチール」を達成。1つの出塁で3連続の盗塁成功は、1979年の島田誠(日本ハム)以来、41年ぶりの快挙となった。
◆7位 奥川が今季最終戦で1軍デビュー
入団から2度のノースローを乗り越えて、黄金ルーキー・奥川恭伸投手が11月10日の広島戦で1軍デビュー。2回0/3を5失点とプロの洗礼を浴びたが、スタンドからは温かい拍手が送られ、プロ初勝利は2年目に持ち越しとなった。
◆6位 希代のリリーバー・五十嵐が現役引退
ブルペンを支えてきた五十嵐亮太投手が、代名詞である直球でマウンドに別れを告げた。プロ初登板からリリーフ一筋で、歴代7位、現役ではトップの822試合登板。ヤクルトで育ち、海を渡り、ソフトバンクで挑戦し続けた右腕が、最後は愛着ある古巣で、笑顔の幕切れを選んだ。
◆5位 小川がノーヒットノーラン
8月15日のDeNA戦で、小川泰弘投手が史上82人目のノーヒットノーランを達成。昨季9月14日の中日・大野雄大に続く快挙となった。球団では2006年のガトームソン、日本人投手では1997年の石井一久以来で、前身の国鉄時代を含めて8人目(9度目)。
◆4位 村上が球団日本人選手初の全試合4番、記録尽くしの一年に
開幕4番を任された村上宗隆内野手は、球団として日本人選手初となる全試合4番で先発出場。打率・307、28本塁打、86打点を記録し、最高出塁の初タイトルも獲得した。またプロ3年目で初のベストナインにも選出され、記録尽くしの一年になった。
◆3位 野村克也氏が急逝
2月11日に、野村克也氏が虚血性心不全で急逝した。キャンプ地で聞いた訃報に、教え子でもある高津臣吾監督やヤクルトに加入したばかりの嶋基宏捕手も涙。1月には球団のOB総会にも出席し、就任したばかりの高津監督に愛のゲキを飛ばしていただけに突然すぎる別れとなった。
◆2位 FA大目玉だった山田哲が球団愛貫き残留、志願の主将就任
FA市場で動向が注目されていた山田哲人内野手が、国内FA権を行使せず、球界最長タイとなる7年の大型契約で生涯スワローズを誓った。また高津臣吾監督に直訴し、来季からはチームの新主将に就任。チーム愛を貫く早期決着で、最大の“補強”に成功した。
◆1位 2年連続最下位に低迷
巻き返しを誓った今季だったが、2年連続の最下位に低迷した。12球団ワーストの防御率と投手再建は道半ば。7月には巨人との直接対決を制し、一時単独首位に躍り出るなど爆発力もあったが、勢いは最後まで続かなかった。