【佐藤義則氏の核心コーチング・5】重心真っすぐに体重移動-最後は右足蹴り上げ
野球は今、いわゆるオフシーズンだ。プロ、アマに限らず、試合のないこの時期をどう過ごすかによって、今春、大きな差がついてくると言われる。名投手コーチと名高いデイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(66)が、神戸西リトルシニアに協力いただき、指導する模様を掲載する。選手はもちろん、指導者、親御さんまで必ず役立つ核心指導で、ぜひレベルアップを!
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おはようございます。佐藤です。
右投手で、体格もいい。この選手もパワーピッチャーです。この体重をしっかり伝えることができれば、威力のあるボールを投げられるはずです。
リリース後、右足がまだ、プレート付近に残っています。これも、左足を上げた段階でやや、体重が背中側にかかっているため、ステップの際に捕手方向へ乗っていけない。そのまま重心を左足に移す前に腕を振るので、右足は残るし、捕手に近いところでリリースできない、という現象が起きます。
まず、左足を上げて体重移動が始まるくらいまで、背中に手を当ててみました。これで重心が真っすぐになり、バランス良く立ったところから体重移動に入れます。
そのまま投げれば、投げ終わった時に、重心が左足に移り、右足が蹴り上がるような、かっこいいフィニッシュとなります。
この時、ピッチャーが持つべき意識は2つです。まず、腕を振ったら勝手に下半身がついてくるような、脱力のイメージ。そして、脱力と言いつつも、左足は一塁側に膝が開いたりしないよう頑張って、パワーをしっかりと受け止める意識です。