【佐藤義則氏の核心コーチング・6】パートナーが軸足を真後ろに引っ張り上げる
野球は今、いわゆるオフシーズンだ。プロ、アマに限らず、試合のないこの時期をどう過ごすかによって、今春、大きな差がついてくると言われる。名投手コーチと名高いデイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(66)が、神戸西リトルシニアに協力いただき、指導する模様を掲載する。選手はもちろん、指導者、親御さんまで必ず役立つ核心指導で、ぜひレベルアップを!
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佐藤です。前回、パワーピッチャーの体重移動について説明しました。極力、前で、捕手寄りでボールをリリースしてほしいのですが、ステップが広すぎたり、重心が背中側にかかったりしたら、左足の上でフィニッシュが取れません。
写真は、バランス良く立てている好例なのですが、さらに改良を加えたいと思います。
それは、左足で立ったときの、右足の向きです。写真では、右足が三塁ベース方向を指しています。体重移動から、左膝の上での上体の横回転という一連の動きの中で、右足はどう動けばいいか。正解は、真後ろ。センター方向に蹴り上げるような動作になっていることが理想なのです。
指導、というか手伝ってあげることは簡単です。ピッチャーに、腕を振り終わった形を作ってもらう。ここで、パートナーが軸足を持つ。この軸足を、真後ろに蹴り上げることができるよう、引っ張ってあげるだけです。
最初はバランスが取れず、ぐらぐらするかもしれませんが、慣れてくれば、左足一本で立つことができ、理想的なかっこいいフィニッシュを作れます。
これを、覚える。パートナーに触ってもらうことで、触られた部分の意識が高まります。加えて、自分一人では「こうかな?」と思ってやっても、イメージと実際の形が違っている可能性もあるので、第三者に手伝ってもらうのが、理想ですね。
それを繰り返し繰り返しやっていけば、無意識のうちに正しいフィニッシュの形が取れます。そこまで、頑張ってみましょう。(デイリースポーツ評論家)