【ドラ1の逆襲】ロッテ・平沢 遊撃で大成だ!15年甲子園準V、星野仙一氏が大絶賛【NPB】
15年度のドラフト1位・ロッテの平沢大河内野手(23)が、今季こその思いで遊撃レギュラー争いを制する意気込みを示した。準優勝した15年夏の甲子園では3本塁打を放ち、楽天との競合の末、入団。当時の楽天・星野仙一球団副会長が大絶賛した金の卵は、ぶれない打撃を心がけてプロ初の定位置奪取へ燃えている。
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高校3年夏の甲子園を境にして、周囲が騒がしくなっても平沢は冷静に自己を分析していた。「ニュースでも毎日のように扱っていただいて、『ドラフトは平沢でいく』と報道されていましたけど、びっくりしてました。過大評価されているのではと思っていました」と当時を振り返る。
甲子園で華々しい活躍をして、その後はU-18W杯の日本代表にも選出された。広角に鋭い打球を打ち分け、強打の遊撃手として注目を浴びた。宮城・仙台に隣接する多賀城市出身の平沢に、地元球団で当時の楽天・星野仙一球団副会長からの「平沢はいいぞ」という高評価の声も自然と耳に入り、戸惑うこともあった。
入団1年目の5月12日に1軍デビューを果たしたが、過去5年はレギュラー取りにまで至らなかった。ここまでは3年目に、遊撃よりも右翼で出場した112試合が最多。「これまでは監督さん、首脳陣の方に出させてもらったという気持ちが強い。期待に応えようとはしてましたが」と振り返る。
右肘痛の影響もあり、昨年は1軍の出場機会がなかった。5年目まではレギュラー奪取には至らなかったが、6年目の今季に懸ける思いは人一倍強い。昨年10月にはプロ3年目から違和感を感じていた右肘のクリーニング手術を決行。今は、キャッチボールを50メートルの距離まで伸ばし開幕を視野にリハビリに励んでおり、キャンプは2軍スタートとなる。
目標は遊撃のレギュラー奪取。「ライバルも入ってくるけど、ぶれずにやっていく」。遊撃は新外国人エチェバリアやドラフト3位・小川(国学院大)ら激戦区だが「内野手も増えたけど、負けてはいられない」と気合を入れる。
ファームでは名遊撃手だった小坂誠育成守備兼走塁コーチと捕球練習の際、軸の右足で粘って捕ること、捕球時に良い音を鳴らすことを徹底してコツをつかんだ。「1日でも早く復帰して1軍で活躍したい」。才能を開花させ、今季は大輪の花を咲かせる。