三菱自動車倉敷オーシャンズ・広畑 MAX154キロ!今秋ドラフト候補の社会人投手
2021年のドラフトは、高校生だけじゃない!豊作と言われる今年のドラフト戦線。現時点でNPBの球団から上位候補として名前が挙がるのは、市和歌山・小園や高知・森木、大阪桐蔭の関戸&松浦など高校生投手ばかりだが、大学、社会人にも逸材はいる。その中から今回は1位候補として、今秋のドラフトの中心になる可能性がある3投手を紹介する。
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社会人投手の筆頭格は、最速154キロを誇る三菱自動車倉敷オーシャンズの広畑敦也投手(23)。直球に加え、2種類のスライダーやカーブなどを自在に操る抜群の制球力が武器だ。
社会人1年目の昨年はチームの主戦を担い、16年ぶりの都市対抗出場に貢献した。1回戦は強豪のJFE東日本相手に自己最速をマークするなど圧巻の投球を披露し、1失点完投。次戦のセガサミー戦で敗れたが、2回戦敗退のチームからは異例となる「若獅子賞(新人賞)」に輝いた。
成長は自分でも感じている。「大学の時と比べて変化球の精度がよくなった。(昨シーズンは)打たれることはあっても、負けない投球ができるようになったと思います」
帝京大時代もプロから注目されたが、1年春に初白星を挙げて以降は思うように伸びず、4年間でわずか2勝。プロ志望届は出さずに、社会人で鍛錬する道を選んだ。
昨シーズンは自粛期間中にプラス6キロの増量に成功。現役時代に大きく曲がるスライダーを武器にした元ヤクルト・伊藤智仁氏のような「プロがビビるくらいの球」を目指し、ベストを模索している。「今年は研究される。その中でも圧倒的な投球がしたい」と意気込んだ右腕。持ち前の安定感を発揮し、この秋の上位候補に名乗りを上げる。