伊藤隼太「NPBに戻るために圧倒的な数字を」愛媛入団会見一問一答【前編】
四国ILp・愛媛に野手兼任コーチとして今季から加入した、元阪神の伊藤隼太外野手(31)が30日、松山市内で入団会見を行った。入団を決意した思いを語った。以下は会見での一問一答【前編】。
-入団に至った経緯は。
「昨年の11月に阪神タイガースを退団してから、トライアウトを受けてNPBの球団から特に誘いもなく、なかなか所属先が決まらない中で、1月の中旬に愛媛球団からお話をいただいて、とても熱い思いを受け、その誠意に応えたいという気持ちになった。まずは個人的な目標として、NPB復帰が一番にあるが、それだけではなく、選手の育成であったり、チームの優勝であったり、自分に期待されていることをすべて追い求めてやっていきたい。自分が思いきってプレーできる環境を与えてくださった球団に対し、身を粉にして働きたいと思う」
-指導に関しては。
「コーチという立場、肩書きがついたのは初めて。プロを目指すレベルの選手に指導するということは、自分もできないといけない、理解しないといけない。そういった部分で自分にもプラスになると捉えている」
-数字的な目標は持っているか。
「パッとは出てこないが、野手ということと、年齢のことを考えると、NPBに戻るためには圧倒的な数字を残す必要がある」
-決断するに当たり、誰かに相談したりはしたか。
「阪神時代にお世話になった西岡剛さん、そのつながりで川崎宗則さん。昨年香川にいらっしゃった松中信彦さんにも縁があってお話を聞いた。入団が決まってからは、(阪神で)一緒にプレーはしていないが、桜井広大さんが香川で2年間プレーされていたのでお話を聞いたり、昨日は歳内(宏明、ヤクルト)とも話をしました」
-印象に残った言葉などは。
「いろいろな選択肢がある中で松中さんから、スカウトが見に来てくれたり、注目度という面で国内でプレーした方が、と。(決断の)きっかけのひとつにはなったかなと思う」
-西岡選手や川崎選手は独立リーグでプレーしているが。
「NPBでの実績が全然違うので、100%参考にするのは違う、とも思うのですが、共通して言っていたのは、NPBは注目もされて、ものすごい緊張感の中で結果を出さないといけない。そんな中で野球を始めた時の気持ち、野球が楽しくて仕方ない、楽しいから練習するし、うまくなったらまた楽しい、そういう気持ちが薄れてくる。それをもう一度思い出すじゃないですけど、NPBの時みたいにきゅうきゅうしてプレーする必要はないから、と。本当に自分らしくプレーしたらいいんじゃないか、と言われた」
-プロでの9年間で自分らしく、という気持ちは持てていたか。
「もちろん阪神でのプレーで、楽しかったことも成功体験もあるが、思い返してみても、しんどかったり、つらかったりした思いや経験の方が残っている。それを自分の中でポジティブな思いに変えていこう、と」