マー君、米でやり残したことは「Wシリーズでチャンピオンリング」【会見全文掲載・下】
ヤンキースからFAとなり、楽天復帰が決まった田中将大投手(32)が30日、都内で入団会見を行った。
13年には絶対的エースとして24勝を挙げて日本一。現在の心境や、8年ぶり復帰を決意した理由などについて語った。【会見全文掲載・下】
-番組で8年前、野村克也さんとキャッチボールをした。あの時を振り返って今どんな思いがあるか。
「あの時、日本の最後の1球を受けて頂いて、野村監督のもとでプロのキャリアがスタートしたので、すごく感慨深いものがありました」
-野村さんの教えを今でも心に残っていることは
「とにかく投手は原点能力が大事だと教えられていた。そこは今までもそうですし、これからも打者の外角低めにしっかり投げていくのは一番していくと思うので、それは胸に刻みながらしっかりやっていきたいと思います」
-13年の感動が残っていますが、大舞台を踏み、13年の興奮を超えるやりがいは。
「舞台が違うので単純に比べることはできませんが、同じような興奮、やりがいを感じた年はありました。そこは単純にどっちがどうというのはなく、自分の野球人生の中で大きな出来事であったことは間違いないし、アメリカで7年プレーしてましたが、毎年、登板前に自分のモチベーション、集中力を上げるビデオがあるんですけど、7年間ずっと日本一の瞬間の部分は入れていただいていて、毎試合それを見てゲームに入っていたので、そういうところからご理解頂けたらと思います」
-野村監督、星野監督へどう報告したいか。
「また帰ってきましたと、シーズン後は『日本一になりました』とご報告をできたら一番いいかなと思っています」
-メジャーのTV中継、ボール角度、初速データがたくさんある。実際、メジャーでプレーしていてITの活用に関して、驚かれたこと、日本球界の違いは。
「ひとつ答える前に言っておきたいのは僕の中では日本球界のことは7年前のことは止まっている。100%分からないが、とにかく、データは量はものすごかったですし、とにかくそこは活用していくのは投打両方あったと思います。僕自身、2017年を迎えるまではそのデータをざっくり頂いて、活用しながら投げながら相手の打者がどういう反応をするか、どういうボールを待っているか観察しながら投げていたが、2017年を境に、自分の中で結果が出ない時期が出ない苦しんだ年でもあったんですが、その中でデータを細かく、深く見てみようとなり、そこから結構、そういうことを重視しながら投球するようになりました」
-13年は数字でファンを魅了したが、こだわりたいタイトル、数字は。
「こだわりたいタイトルは日本一です。自分のいい投球をしていればそういう数字はおのずと付いてくると思いますが、正直、皆さんの2013年で印象が止まっていると思うので、求められているハードルは高いというう風に思っていますが、それもまた、飛び越えてやるというやりがいのひとつでもありますし、1試合でも多くチームの勝利をもたらす投球ができたらと思います」
-気持ちを切り替えさせた部分は
「100%自分の中で日本一になること以外は考えていないですが、事実として、ワールドシリーズに出てチャンピオンリングを手にしていないというのは、当初はそこを目標にプレーしていたので、そこはやり残した部分と思っていますが、どういう風に野球人生なるか分からないですし、チームを決める段階で切り替えがどうとかという作業は必要なかったですね。自然とそういう気持ちになりました」