楽天・マー君「気軽に聞いて」 キャンプ合流!全選手へ“男前”あいさつ
「楽天春季キャンプ」(6日、金武)
ヤンキースから楽天に復帰した田中将大投手(32)が6日、沖縄・金武町での1軍キャンプに合流した。キャンプ初日は完全別メニューとなったが、キャッチボールではブルペン捕手を座らせて全球種を投じた。自身のメニュー終了後には若手のブルペン投球に熱視線を送った右腕。すでに自主トレでは捕手を座らせた投球練習をしており、7日は8年ぶりに楽天のユニホームを着てブルペンに入る。
コロナ禍による無観客開催で“マー君フィーバー”とは無縁の静かなキャンプイン。それでも右腕の気持ちは高ぶっていた。「チームのウエアを着るだけで緊張感がある。いよいよだなという気持ち」。クリムゾンレッドのウインドブレーカーに袖を通し、8年ぶりに楽天の一員としてグラウンドに足を踏み入れた。
練習開始前には、円陣を組んだ全選手の中心に立った。「7年間、アメリカで野球をやってきて、いろいろ経験してきたこともある。気軽に聞いてください」とあいさつ。しかし、この日はアドバイスを求める“猛者”は現れず、「気軽に聞けないでしょ。だから強調して言ったんですよ」と笑った。
調整は至って順調。完全別メニューだったが、平地でのキャッチボールではブルペン捕手を座らせて直球4球、スライダー2球、カーブ3球、ツーシーム1球、カットボール1球、スプリット4球の計15球を投じて全球種を試した。
「投げていかないと(開幕に)間に合わない」と2月中の実戦登板も見据え、7日にはブルペンに入る。第3クール初日となる11日からは全体練習に合流予定で、NPB球への順応に対しては「そこまで苦労はしないと思う」と意に介するそぶりはない。
自身のメニュー終了後には、ドラフト1位の早川(早大)ら若手が投げ込むブルペンを見学。「活気ある雰囲気を見て、自分も刺激を受けた」と語ったが、刺激を受けたのは若手も同じ。早川は「伝説のピッチャー。オーラをものすごく感じた」と目を輝かせた。
存在自体がチームに好影響を及ぼす。今後も一挙一動に注目が集まるが、「プランは立てている」と自身の調整に集中する。15年目のシーズンへ。マー君が新たな一歩を踏み出した。