「楽天春季キャンプ」（８日、金武）

　“マー塾”に受講希望者が押し寄せた。復帰後初のブルペン投球から一夜明けた楽天・田中将大投手（３２）が８日、軽めの調整を行い、ブルペンでは１時間近く投手陣に熱視線を送った。セットアッパー候補の森原には自身のスプリットの極意を伝授。教えを受けた右腕は「感覚が良い感じ」と手応えを得た。

　石井監督、小山投手コーチと共に投球を見つめる姿は、さながら田中将“投手コーチ”だ。腕を組みながら、活気あるブルペンを注視。投球を終えた森原、則本昂、酒居がそれぞれ右腕の元に歩み寄ると、ジェスチャーを交えながら熱心に助言を送った。

　その中でも特に影響を受けたのが森原。スプリットの握りをマー君仕様に改良し、この日はブルペンで１０球以上投げた。「感じは良い」。今後も助言を足がかりにセットアッパー返り咲きを狙う。

　合流３日目にして投手陣にさまざまな新風を吹き込むマー君。その姿に小山投手コーチは「助かりますよね。還元したいという（本人の）言葉通りに、それが行動に表れてるのかな」と手放しで喜んだ。右腕加入の好影響は、戦力面以外の部分でも計り知れない。