岡田彰布氏が分析 中日は足の使える選手で得点力アップ 中軸はしっかりしている
阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家の岡田彰布氏(63)が、虎のライバルとなるセ5球団の現状を分析する。第4回は中日。
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昨季、3位になった中日は投手陣が安定していると感じる。エース・大野雄を筆頭に柳、福谷らが先発ローテを支えることになるだろう。リリーフ陣もストッパーのR・マルティネスが来日できており、開幕に間に合う見通し。前年通りのパフォーマンスを見せることができれば、心強い存在だ。
キューバ代表が五輪最終予選を戦う際に、R・マルティネスが招集されるかどうかが気になるところだが、祖父江、福ら中継ぎ陣も充実している。だからこそカギとなるのは、得点パターンの構築だろう。
メンバーを見る限り、機動力などを使って点を奪うイメージがつかない。阿部や平田が3割20本くらいの成績を残せば問題ないが、広いナゴヤドームを本拠地とする以上、なかなか一発というのは期待しづらい。
トップバッターの大島、ビシエドや高橋ら中軸はしっかりしているだけに、足を使える新戦力が台頭してきたら得点力は上がるかもしれない。そういう選手を開幕までに発掘できるか、そうでなければ外国人野手をもう一枚、先発オーダーに並べるか。とにかく中日はピッチャー陣がある程度、計算できるだけに、打つ方が機能するかがポイントだ。