明徳 仙台育英と甲子園初対決 強豪相手こそ勝負師・馬淵監督は燃える
「第93回選抜高校野球大会組み合わせ抽選会」(23日)
2年連続20回目の出場となる明徳義塾(高知)は、仙台育英と甲子園で初めて対戦することが決まった。甲子園春夏通算歴代4位タイの51勝を挙げている馬淵史郎監督(65)は東北王者撃破を誓う。聖カタリナ学園(愛媛)は東京都大会を制した東海大菅生(東京)との対戦が決まった。
強豪・仙台育英との対戦が決まり、勝負師・馬淵監督の表情が一層引き締まった。
甲子園常連の両校だが意外にも甲子園では初対戦。「相手はパワーやスピードはかなりあるチーム。ウチはその正反対の野球ができれば勝機はある」と力を込めた。普段から「パワーに頼った野球はしない」と言い続ける指揮官。体が小さくても、150キロが投げられなくても、野球は勝てる。その考えを体現すべく戦いに臨む。
最速147キロのエース右腕・伊藤樹投手(2年)を筆頭に充実する仙台育英投手陣には、強い警戒を示す。「点をやらずに競ったゲームをすることが一番大事」と、守りの野球を強調した。その中心となるエース左腕・代木大和投手(2年)は「相手がどうこようが、自分のピッチングをするだけ」とキッパリ。直球の最速は130キロに届かずとも、抜群の制球力で四国を制した実力を、甲子園の舞台でも発揮する。
初戦に勝てば、甲子園春夏通算52勝で、歴代単独4位に浮上。馬淵監督は「今までの51勝も私ではなく、選手たちが頑張ってくれたもの。長いことやっていればこんなこともある」と言うが、誰もが簡単に到達できる数字ではない。初のセンバツVを果たし、またひとつ甲子園の歴史に名を刻む。