オリックス・能見 老練2回0封 クイック投法速度変え幻惑
「練習試合、オリックス5-4西武」(24日、SOKKENスタジアム)
オリックス・能見篤史兼任投手コーチ(41)が24日、西武との練習試合で移籍後初の対外試合登板を果たした。六回から登板して2回を1安打無失点。クイック投法の速度を変えるなど、打者と走者を惑わすベテランの真骨頂を発揮した。
老練だった。六回、先頭の山野辺に遊撃への内野安打を許してから見せたベテランの妙。「ランナーも出て、クイックもできた」。投げるたびにクイックの速度を変えて幻惑。この回に繰り出したけん制は5度。最後は1死一、二塁から金子をフォークで遊ゴロ併殺に封じる貫禄の内容だった。
巧みなベテランの技に指揮官も賛辞を惜しまない。「(打者との)間やコース、高さを変えたりするのはさすが」と中嶋監督。同時に「良い手本を実践してくれている」と若手への効果を期待する。
晴れやかな左腕の表情に充実ぶりがうかがえ、チームにも溶け込みつつある。「色んな選手に話しかけてもらって。だいぶ話もできるようになっている」。何よりも周囲からの気遣いに感謝する。
ここまでは順調だ。「ケガすることもなくできている」。同じパ・リーグの西武を相手に投げたのも収穫。経験豊富な能見が必ずチームを押し上げていく。