ロッテ・佐々木朗希 痛快デビュー!お待たせ“プロ初登板” 強竜打線を1回3人斬り
「オープン戦、ロッテ3-2中日」(12日、ZOZOマリンスタジアム)
ようやくたどりついた初マウンド。1回を三者凡退に抑えたロッテ・佐々木朗は笑みを浮かべ田村捕手とタッチした。「すごく楽しかった。こうしてプロ野球選手としてマウンドで投げられて感謝しています」。充実感に浸った。
この日一番の、割れんばかりの拍手を浴びマウンドへ上がった。高3の19年9月6日、U18の韓国戦以来の実戦登板。「マウンドから見た景色はすごく興奮しました」。簡単に2者を抑え、最後のビシエドには外角いっぱいの152キロ直球で見逃し三振。全12球の内、直球11球でスライダーが1球。自慢の直球で3人を抑え込んだ。
昨年は最速163キロルーキーとして最も注目を浴びたが1軍登板はなし。周囲の声に「プロ野球選手は大変」と思うこともあった。喧騒をシャットアウトし、焦らず納得のいくフォームで投げられるまで己を磨いた。オリックス・山本らを参考にするなどあらゆる角度から追求。「去年の1年間はすごく意味のある1年間だった」。報われた瞬間だった。
最速は153キロ。「もっと出る」というがもっと大事なことがあるとはっきり言う。「スピードイコールハッピーではない。抑えること」。次回について井口監督は「もう1回チャンスがあるかなと思うので。1軍で投げられればなと思います」と話す。実戦での経験値を積み、将来、目標の沢村賞を取れる投手に必ずなってみせる。