神戸国際大付 令和初の選抜甲子園星 延長10回大激戦を逆転サヨナラ

延長10回、関の適時打でサヨナラ勝ちし、笑顔で駆け出す神戸国際大付ナイン 
 10回、サヨナラ打を放つ神戸国際大付・関(撮影・吉澤敬太)
 本塁を突く神戸国際大付属・坂本
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 「選抜高校野球・1回戦、神戸国際大付3-2北海」(19日、甲子園球場)

 コロナ禍の中、2年ぶりにセンバツが開幕した。令和となり、初めて甲子園大会で白星を飾ったのは地元・兵庫の神戸国際大付だ。北海のドラフト候補左腕・木村に苦しみながらも、土壇場の九回に追いつくと、延長十回に関悠人外野手(3年)のサヨナラ打で熱戦を制した。2回戦は仙台育英と対戦する。

 2年ぶりに帰ってきた球児たちの春。待ちわびた観客がスタンドから見守る中、神戸国際大付が延長10回の大激戦を逆転サヨナラで制し、“令和初のセンバツ甲子園白星”を挙げた。

 「まさかこういう展開になるとは思ってなかった。今回は特別な大会。勝ち負けに関してはたまたまウチが勝たせてもらいましたが、いい試合ができてよかったです」

 4強入りした2005年以来16年ぶりとなる聖地での初戦突破に、指揮を執った青木尚龍監督(56)はホッと胸をなで下ろした。

 終盤に驚異的な粘りを見せた。1-2の九回1死一、三塁で武本琉星内野手(3年)のスクイズが空振りとなったが、捕手が球の処理に手間取る間に三走が本塁を陥れて同点(記録は重盗)。そして迎えた延長十回。1死満塁で、この日初打席だった関がプロ注目左腕・木村の真っすぐを中前にはじき返した。

 「後輩の楠木が早いイニングから投げてくれていたので、何としても自分が決めると思っていた。打った瞬間思わず『抜けろ!』と声に出ていました」と笑顔がはじけた。

 昨秋の近畿大会にはスタメン出場したものの、今大会前に打撃の調子を落とし、背番号8ながらベンチスタート。「絶対見返してやるという気持ちでやっていました」と悔しさを力に変えた。

 今大会は選手や関係者のPCR検査、ブラスバンドの演奏禁止、観客は1万人までなど多くの制限が設けられた。そんな中、一塁アルプス席は事前に参加の意思確認を取った約350人の生徒と保護者で青く染まった。少しでも選手の後押しになるようにと、現地での演奏ができない代わりに、学校で収録したブラスバンドの音源に合わせて、太鼓やメガホンでプレーを盛り上げた。

 2回戦は仙台育英が相手だ。「いつ呼ばれてもいけるように準備したい」と関。激戦を制した勢いのままに、コロナ禍の甲子園で大暴れする。

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