オリックス・能見 御礼古巣斬り1回0封 虎党も大歓声「だいぶ力みにつながった」
「オープン戦、阪神2-1オリックス」(20日、京セラドーム大阪)
両チームのファンから巻き起こった万雷の拍手に驚き、そして感謝した。昨季まで阪神に在籍していたオリックス・能見が4番手で八回に登板。「(大歓声は)びっくりした。だいぶ力みにつながった」。冗談を交えながら振り返るのもベテランらしい。虎党を含めたスタンドからの声援が、ありがたかった。
古巣の猛虎を相手に登ったマウンド。まずは先頭打・中野を追い込みフォークで空振り三振に斬った。続く、沖縄で共に自主トレをしてきた大山には四球を与えたが、リズムは乱さない。植田と高山を共に直球で凡打に仕留め、順調な調整ぶりを披露した。
かつての同僚との対戦を「楽しんでいる余裕はなかった」。それでも1回を無安打無失点。140キロ台の直球にフォークなど織り交ぜ貫禄を示した20球だった。
虎戦士たちとの対戦だけではない。もうひとつ、うれしい知らせが舞い込んできた。この日、母校・鳥取城北が選抜初勝利を飾った。「鳥取県はなかなか勝てないところがあった。勝てて良かった」。昨年まで自身も本拠地としてプレーしていた甲子園から届いた知らせ。後輩の頑張りを励みにベテランが21年シーズンへ向かう。