「選抜高校野球・１回戦、常総学院９－５敦賀気比」（２４日、甲子園球場）

　１０度目出場の常総学院（茨城）がセンバツ史上初のタイブレークを制した。プロ野球の日本ハムなどで活躍し、昨夏に就任した同校ＯＢの島田直也監督にとってもうれしい聖地１勝となった。

　十二回を終えてセンバツ史上初のタイブレーク突入。先行の無死一、二塁から始まる展開で、先頭の秋本がバスターで一、二塁間を破り、勝ち越した。さらに２本の適時打で４点を加え、粘る敦賀気比を振り切った。

　試合後、島田監督は「タイブレークでは選手が自分の力を出し切った」と、安どの笑み。タイブレークの練習は「やってなかったです」と正直に明かし、「（打力のある）敦賀気比さんが相手、２点とってもと思ったので、『最初バントの構えして次から打つぞ』と（指示した）」と振り返った。

　４点差を追いつかれ、終盤もピンチの連続だったが何とかしのいだ。「サヨナラのピンチもみんなで守ってくれた。僕のミスを選手が一生懸命やってくれて助かりました」と笑顔、笑顔だった。

　昨年１１月に亡くなった名将・木内幸男監督のもと、エースとして１９９７年夏の準優勝に貢献。監督として、さらに上を目指す。