高嶋仁氏 まな弟子の明豊・川崎監督に「僕より落ち着いていた」と感服も、優勝はまだ早い?
「選抜高校野球・決勝、東海大相模3-2明豊」(1日、甲子園球場)
東海大相模(神奈川)が明豊(大分)に3-2でサヨナラ勝ちし、10年ぶり3度目の優勝を果たした。春夏通じて初の決勝進出となった明豊は、大分県勢として1967年に優勝した津久見以来54年ぶりの頂点はならなかった。
明豊を率いた川崎絢平監督(39)の恩師、智弁和歌山・高嶋仁名誉監督(74)は、まな弟子の采配を甲子園で見守った。「勝てそうな雰囲気だった。一進一退でどちらが勝ってもおかしくない試合だった」と好試合を振り返った。
ベテランの東海大相模・門馬敬治監督(51)に対して川崎監督は初の決勝舞台だったが「僕より落ち着いてやっていた。普段どおりだった」と感服。「守りがしっかりしていたので僅差の試合で勝ててきた。ここに打力が加われば優勝できる」とチームづくりにも太鼓判を押した。
今回の決勝前には電話で話したと言う。「優勝するにはまだ早いんじゃないか」と言う高嶋名誉監督に対して、川崎監督の反応は「クソーッと思っていたのではないか。やることをやるだけですと、優等生の答えだった」と、師弟のやりとりを明かした。
川崎監督が1年時の97年夏に高嶋名誉監督が率いる智弁和歌山は全国制覇した。この時の主将が現在智弁和歌山を率いる、元プロの中谷仁監督(41)。「(甲子園の)決勝でいつか(川崎監督と中谷監督が)やってくれたらいい。僕は海外旅行にでも行って、そこで見てますよ」と、名将は教え子の頂上決戦を夢に見ていた。