DeNA・三浦監督 開幕9戦目や~っと初勝利「一つ勝つ大変さ実感」
「DeNA3-1広島」(4日、横浜スタジアム)
大きな拍手が湧き起こり、選手たちから最高の笑みがこぼれた。開幕9戦目でようやくつかんだ初白星。生みの苦しみを味わってきたDeNA・三浦監督は「長かった。一つ勝つ大変さを改めて実感した」と感慨深げに言う。
2軍監督時代から成長を見守ってきた阪口が勝利の使者だった。序盤から毎回のように走者を背負う苦しい展開でも、気迫のピッチングで5回無失点。五回2死一、三塁のピンチも乗り越え、指揮官は「自分で乗り越えて、大きな財産になったと思う。日々成長し、大きな1勝になった」と目尻を下げる。
今季はオープン戦で結果を残しながら開幕ローテを外れた。その際、三浦監督は「申し訳ないけど外れる」と言い、事情を丁寧に説明してくれたという。
「最初は落ち込んだけど…」と阪口。それでも「必ずチャンスはあると思っていた」と力を込めた。気にかけてくれた恩師のために-。プロ初勝利が最高の恩返し星になった。
ゲームセットの瞬間、阪口は涙したが、指揮官とのツーショットでは最高の笑みを浮かべた。ウイニングボールは「女手一つで育てていただいた恩がある」と母にプレゼントする予定。指揮官は「今日みたいに全員で戦っていく」。忘れられない1勝が必ず、チームに新たな勢いを生む。