日本ハム・ドラ1伊藤 お待たせプロ初勝利!初登板から5戦連続QS!
「ソフトバンク3-4日本ハム」(28日、ペイペイドーム)
遠かった、重みのある1勝だ。デビュー5試合目にしてつかんだプロ初勝利-。日本ハムのドラフト1位・伊藤(苫小牧駒大)はゆっくりとその味をかみしめた。「ホッとしました。うれしい」。マウンドで見せていた鬼気迫る表情が和らいだ。
6回4安打無失点の好投も「状態はよくなかった」と5四球は自己ワースト。それでも制球に苦しんだ直球主体の配球から、ツーシームなど変化球を多く織り交ぜる投球でしのいだ。何よりも「なんとか食らい付いていこうという気持ちで投げた」と気迫を前面に押し出した。
ピンチでも動じない姿は既に新人離れしている。五回2死一、二塁のピンチ。打席に7日の対戦で本塁打を浴びたグラシアル。だが、顔色ひとつ変えず2球で追い込むと、最後は二飛に料理した。六回も先頭の栗原に二塁打を許したが「1点もやらないつもりでした」と後続を締めた。
プロ初登板から全てクオリティースタート(6回以上自責点3以内)を達成している右腕の勝利に栗山監督は「勝たせてやれてよかった」とホッと一息。「資質としては10年ぐらいやっているような感じにみえる」と賛辞を贈る。伊藤は「ここからがスタート。どんどん成長していきたい」と次の勝利を見据える。貪欲な姿が頼もしい。