市和歌山が夏のシード権獲得!小園は5回9Kで9球団が視察
「春季高校野球和歌山大会・準々決勝、市和歌山5-0熊野」(30日、紀三井寺公園野球場)
市和歌山が熊野に5-0で快勝し、4強入りで夏の県大会のシード権を獲得した。
今秋ドラフト上位候補の最速152キロ右腕・小園健太投手(3年)は、3-0の五回から2番手で登板。「試合前から『(監督に)行くぞ』と言われていたので、最後までしっかり投げ切る準備をしていた」と、初回からいきなり連続三振を奪うと、六回にはこの日最速149キロをマーク。七回こそ先頭打者に左前打を許したが、相棒・松川虎生捕手(3年)の二盗阻止にも助けられ、無失点で切り抜けた。
その後も、威力のある直球とスライダー、ツーシームなどの多彩な変化球で翻弄(ほんろう)し、5回を1安打無失点9奪三振。「今日は課題にしていた真っすぐの角度が良かった。バッターの膝下に決まる球も多かった」と納得の表情を見せ、「これから力感を上げていけば150キロも出せると思う」と手応えを口にした。
スタンドでは、阪神や広島、日本ハムなど9球団のスカウト陣が視察。DeNA・安部スカウトは「いつも通りいいピッチングをしていた。中継ぎでも低めに強い球を集められていたし、高校生では打てないでしょうね」。阪神・渡辺スカウトも「ストライクが簡単に取れて自分のカウントで試合を進めてる。頭一つ抜けてる印象」と、こぞって高評価だった。
同じくドラフト候補で高校通算35発の松川も、4番で出場し4打数3安打とアピール。「ここぞという場面で打てるように」とさらなる躍動を誓った。