ロッテ・佐々木朗に感じる底知れぬ才能とさらなる体づくりの必要性 若生智男氏が指摘
「ロッテ6-6西武」(16日、ZOZOマリンスタジアム)
ロッテの大型右腕・佐々木朗希投手(19)がプロ初登板初先発を果たし、5回を6安打4失点。プロ初勝利は逃したが、大毎オリオンズ時代、主戦投手として活躍し、通算121勝を挙げた球団OBでデイリースポーツ評論家の若生智男氏は、佐々木朗の初陣をどう評価したのか聞いた。
結論から言うと、底知れぬ将来性を感じると同時に、まだまだ成長途上で体づくりに励むことの必要性を指摘した。最速は154キロをマークし、二回にスパンジェンバーグから直球で空振りを奪うシーンもあった。若生氏は「指にかかったボールは威力もあって、いい球がくる。バランスよく投げているときは素晴らしいほれぼれする真っすぐがいく」と高く評価した。
一方で、リリースポイントが一定していないことを課題の一つとして挙げた。四球は2つだけだったが、シュート回転するボールもあったと指摘。「ワンツー、ツーツーで勝負したい」と球に力があるだけに、3ボールが多かったことを残念がった。
現役時代、通算17完封勝利を挙げた若生氏は、佐々木朗に将来、完投型のエースになることを期待している。当初、球数のめどとしていた85球を越えた五回の投球については、序盤のころと比べ、若干球速が落ちていた。「故障につながるのが心配なのだろうが、故障につながらない程度に投げ込んでほしいね。投げ込んでスタミナもつけたいし、下半身をつくっていって、フォームを固めていくことも大事。投げないときもシャドーピッチングで固めていってもらいたい」と投げ込みの必要性を指摘した。
1年目の昨季から体づくりに取り組んできたが、まだ19歳。「下半身ができてくれば、腕の振りももっともっと強くなっていく」と若生氏。将来、球界を背負うエースとなる逸材として、さらなる鍛錬で磨かれていくことを期待していた。