V逸の大体大、最終戦を飾る 抑えの位田が亡き祖母に捧げる熱投
「阪神大学野球、大体大6-3甲南大」(23日、南港中央野球場)
22日・甲南大戦で敗戦を喫し、優勝を逃した大体大。それでも、勝利への執念を絶やさない全力野球でリーグ最終戦を勝利で飾った。
三回に2点を先制されるもその裏、無死二、三塁の好機で3番・稲林隼人外野手(3年・益田東)が中前2点適時打を放ち逆転。その後も四回に2点、七回にも1点追加し、前日敗れた甲南大にリベンジを果たした。
守っては9回1死から大体大の抑えを務める位田遼介投手(3年・履正社)が登板。力強い直球を目一杯投げ込み、試合を締めた。
リーグ戦期間中の5月9日。祖母・笹山隆代さんが他界した。「小学生の頃、夏休みで母が仕事の日は一緒に昼ご飯を食べてくれた」と祖母との思い出を振り返る。高校2年春のセンバツに出場した際は甲子園まで応援に駆けつけ「がんばれ」と聖地に立つ孫にエールを送った。
負ければ優勝がなくなる22日・甲南大戦当日。「おばあちゃんが力をくれたらな」と隆代さんに願った。しかし、惜しくも敗戦。「まだ神宮行くのは早いんじゃないかと言っていると思います」と祖母からの宿題を受け止めた。
この日は隆代さんが亡くなってから初の登板。「おばあちゃんのためにも秋は必ず神宮に行きたい」と決意の投球で天国の祖母に成長を誓った。