清原氏長男・正吾、神宮見参 異例小6以来の野球再転身、父見守る中もデビューお預け
「東京六大学野球春季フレッシュトーナメント、慶大1-0早大」(31日、神宮球場)
西武や巨人などで活躍した清原和博氏(53)の長男・正吾内野手(1年・慶応)がベンチ入りしたが、出場機会に恵まれず“神宮デビュー”はお預けとなった。中学、高校では野球と違う競技に取り組んでいたが、大学進学後に小6以来の野球へと再転身。NPB通算525本塁打を誇る父のような長距離砲を目指すことを誓った。
清原ジュニアが異例の挑戦へ確かな歩みを始めた。1、2年生の出場機会増加を目的とした試合ながら、甲子園経験者らとともに、背番号25で一塁手としてメンバー入り。スタンドに駆けつけた父・和博氏が見守る中、神宮のベンチへと足を踏み入れ、「特別なものがありました」とかみしめた。
中学ではバレーボール部、高校ではアメリカンフットボール部に所属していたが、一転して小学生以来となる野球へ本格的に挑戦したのは家族の存在が大きかった。昨年のコロナ禍で部活動ができなくなった際、父、弟と野球の練習に打ち込んだ。
「僕自身、野球が好きなんだっていうのを改めて再認識して」。バットを握る手にも自然と熱が帯びてきた。「僕がバッティングで悩んでいるときに、いつでも引き出しの量が多くて。自慢の父親です」と大学入学までの短期間で親身になって指導してくれた背中は頼もしく映った。
Bチームのオープン戦で実戦経験を積み、今大会のベンチ入りを勝ち取った。身長186センチ、体重90キロの恵まれた体格から生まれる飛距離は、チームでも認められるところ。「おやじのような選手になりたい」と話すと、当面の目標に「神宮で打席に立って思い切りフルスイングすること」。2日の東大との次戦へ向け、バットを振り込む。