巨人 丸不振の原因はどこに?「肩の入りがぼけている」内田順三氏の視点
巨人・丸佳浩外野手の状態が上がらない。新型コロナウイルス感染の影響で一時離脱も経験したが、ここまで36試合の出場で打率・231、4本塁打、8打点。5月30日のソフトバンク戦ではついにスタメンからも外れた。不振の原因はどこにあるのか。デイリースポーツウエブ評論家・内田順三氏に聞いた。
◇ ◇
簡単に言ったら、タイミングのズレ。丸が間を作るためにやる、構えからバットを下げトップの位置を作るまでの動作、振り出すまでにちょっとしたズレが生じている。彼の良さは選球眼でもあるけど、このズレによって、普通なら振らないようなボール球にも手を出してしまう。カウント2-1が1-2になるだけでもその打席の結果が大きく違ってくる。
バッティングの中身でいえば、本来はインパクトの瞬間にボールがくっつくようになり、センターから左中間にいい打球を打つのが彼のバロメーター。だけど、今はインパクトの球離れが早い。ヘッドが少し早く返るために打球方向もセカンド、ファーストへのゴロが多くなってしまうよね。
ではどこに問題があるかというところだけど、タイミングを取っている際、本来なら右肩をキャッチャー方向にねじっていく時に、今は少しホームベースの方に落ちているように見える。肩の入りがぼけているから球が捕まらない。右肩が下がる余分な動きのせいで、ボールとの誤差が生まれ、ポイントがズレたり、スイングが外回りしたりしているんじゃないかな。
今は打撃コーチと試行錯誤しているとは思うが、大事になるのは基本のセンター返しを意識すること。「いち、にーのさん」で打つタイミングで2の形がどうなっているかを確認し、肩を修正したらうまくいくんじゃないか。丸は軸足でためて打つタイプではないから、前は広さの中に間合いを作りながらバットコントロールを生かしてほしい。
打線はウィーラー、スモークの両外国人が機能していて、吉川も監督の信頼をつかんできている。岡本がいて、坂本が戻り、丸が打っていけば、チーム状態はさらに上がっていくでしょう。