ヤクルト石川 6回2失点3勝目 セ界タイ294戦連続先発 チーム4連勝で単独2位
「ヤクルト5-2中日」(18日、神宮球場)
仲間の姿がうれしかった。ヤクルト・石川は何度も手をたたき、打のヒーローの帰りを待つ。「絶対に打ってくれると信じてました」。6回5安打2失点の粘投に、報いたオスナ弾。自身3勝目、チームは4連勝で、単独2位となった。
テンポよく、中日打線を打ち取った。三、四回にソロ本塁打を被弾したが、その他は緩急を使った丁寧な投球。「(リーグ戦再開の日を)任せてもらったので、あとは僕が結果を出すことが大事」と、意気に感じて投げ抜いた90球だった。
「1軍で投げられるのは、簡単じゃないんだなって思いました」
開幕は2軍。当たり前の景色が変わり、神宮が遠く感じた。それでも積み重ねてきた努力。この日、三浦大輔の持つ294戦連続先発に並び、セ・リーグのタイ記録になった。
鍛錬を怠らず、必死に向き合ってきた。プロ20年間で、大切にしてきた挑戦し続ける気持ち。2軍で触れた若い選手のがむしゃらさは力になり、ベテラン選手の必死さは励みになった。「雄平、坂口の存在が大きかった。一緒に戦いたい。僕も勇気づけるプレーがしたい」と熱い思いが道を明るく照らす。
目指す200勝までは、残り24勝になった。20日に迫る父の日を前に、「『ありがとう』や『応援しているよ』という言葉が最高のプレゼント。1試合でも多く息子たちに投げている試合を見せたい」。飽くなき41歳の夢、野望。まだ通過点にすぎない。