オリックス24年ぶり10連勝 山岡が初回緊急降板も執念継投でつかんだ

 「オリックス5-2日本ハム」(22日、京セラドーム大阪)

 痛い。しかしその痛みすら跳ね返す力が、今のオリックスにはある。先発・山岡が初回1死一塁から3連続四球で1点を失ったところで、緊急降板。右肘の違和感。主力右腕の悪いニュースから、この試合が始まった。

 ところが終わってみれば1997年6月11日以来、24年ぶりの10連勝を果たし、単独首位の座をガッチリと守って見せた。

 レギュラーシーズン再開後、初めてとなる本拠地での試合。大阪府が、緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行したため、この日から酒類の提供も始まった試合で、一丸となったナインの戦いぶりが、ファンの気持ちを、大いに“アゲ”てくれた。

 2番手・山田が初回のピンチで後続を断てば、二回2死はT-岡田がバーヘイゲンの157キロをものの見事に右中間へ打ち返す8号同点弾。その後も救援陣が日本ハムの攻撃を必死にしのぐと、杉本が六回1死一、三塁で均衡を破る2点二塁打を左翼線にかっ飛ばした。「チームの雰囲気がいいし、打たないと出られない」と殊勲打を振り返った。

 球団新人監督としても10連勝は最長の“偉業”。中嶋監督は、そこには「あまりピンとこない」としたが、試合は「中継ぎが本当によく抑えてくれた」と全員での勝利を強調。この勢い、少々では止まりそうもない。

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