選手宣誓の天羽・北見「一人で支えてくれたお母さんに感謝したい」千葉大会開会式

 第103回全国高校野球選手権千葉大会の開会式が30日、ZOZOマリンスタジアムで行われた。

 選手宣誓を務めた天羽の主将・北見空投手(3年)は堂々と大役を果たし、「最後までしっかりできてよかった」と胸を張った。途中でセリフが飛んでしまって数秒の沈黙となったが、見事にリカバリー。電車通学の間に口ずさみ、当日の授業の合間にもクラスメートの前で披露した成果を発揮した。

 「ちょっと詰まってしまったので、90点ぐらい」という自己評価以上に、表情は晴れやかだった。チームの仲間や花田俊彦監督らと相談し、約1週間で内容を作成。自身の名前である「空」や、チーム名である「天」、「羽」というワードを取り入れた。

 「これまで支えてくれた家族、応援してくださったすべての方々への感謝の気持ちを胸に」という言葉には特に思いを込めた。中1から母子家庭。「一人で支えてくれたお母さんに感謝したい」と母・美奈さんへ届くように声を張った。

 新型コロナウイルス感染対策の影響で無観客開催だったため、晴れ姿を披露することはかなわなかった。「一番近くで見てもらいたかった」と心残りがあるのも正直な思いだ。ただ、この日も「失敗してもいいから、とりあえずプラス思考で」と握手され、送り出してくれた。

 「(母は)かなり明るいタイプ。パワーをもらっている」と感謝は尽きない。「ちょっと詰まったけど、最後までしっかりできたよ」。初戦は2日に浦安南・松戸・松戸向揚・流山北の連合チームと対戦。次はプレーで恩返しする。

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