如水館、強打で狙う10年ぶり甲子園 2年生クリーンアップに期待

 「高校野球広島大会」(10日開幕)

 如水館が強力打線を引っ提げ、10年ぶりの甲子園出場を狙う。就任3年目を迎えた大久保学監督(56)の下、着々とチーム改革も進み、今春の県大会で8強入りを果たすなど優勝を狙える戦力が整ってきた。強打線の中核を担うの3番・永田啓内野手、4番・堀越陽斗外野手、5番・春田恵伍外野手の2年生トリオだ。

 如水館ナインのバットスイングは速くて力強い。パワーの秘密が毎週水曜の「トレーニングデー」。その日はボールを一切握らず、ナインは3組に分かれて、ウエートトレ、瞬発型トレ、体幹強化トレの3つのメニューをこなしていく。ハンドボール日本代表のトレーナーや広大病院の理学療法士ら専門家が指導に当たる。

 元プロ野球南海の投手で、19年春に就任した大久保監督が導入したもので、最近は周りの先生からも「野球部の選手は本当に体が大きくなったね」とよく驚かれるという。選手が目標にするのが「140」という数字。「投手は球速140キロ、野手はスイングスピード140キロを目標に体力強化に励んでいます」と大久保監督。

 地道な鍛錬の成果は攻撃型のチームとなって表れた。「本来は投手を中心にした守り勝つ野球が理想なんですが、今年のチームは投手力が課題。1試合5失点は覚悟しないといけないので、7、8点取って打ち勝つ野球をしていきたい」

 強力打線の主軸を任されるのが2年生の3人だ。左打ちの3番・永田はチーム屈指の安打製造器。「チャンスを作って後ろにつなげる打撃をしたい」と快打を連発する。4番の堀越はベンチプレス95キロを持ち上げる怪力で本塁打を量産。「苦しい場面で流れを変える一発を打ちたい」と今夏も3本を目標に掲げる。5番の春田は187センチでチーム一の長身。フルスイングが持ち味で「長打力ならだれにも負けない」と、こちらも気合十分だ。

 昨秋の県大会は呉港に敗れて2回戦敗退。今春の県大会でも準々決勝で再び呉港に苦汁を飲まされ、8強止まりだった。大久保監督は今夏に向けて「まずは春のベスト8以上が目標ですが、打線がいいので優勝のチャンスは十分にある。あわよくばという気持ちでいきます」。夏7度の甲子園出場を誇る名門が、10年ぶりの聖地を目指して出陣する。

  ◇  ◇

 ◆大谷一葵主将「3年生は6人と少ないけど、最上級生としてチームを引っ張っていきたい。今年は打撃のチームですが、それを生かすためにも守りもしっかりとやっていきたい。甲子園に出場して全国優勝することが目標です」

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