光英VERITAS “オール1年生軍団”が初陣星 4月共学化で創部

 「高校野球千葉大会・1回戦、光英VERITAS9-4国府台」(4日、浦安市運動公園野球場)

 千葉大会で、創部1年目の光英VERITASが公式戦初出場初勝利を挙げた。聖徳大女子高校が2021年4月に男女共学化されたと同時に誕生した“オール1年生軍団”の野球部。大会規定でタイブレーク突入目前となる延長十二回、3時間8分にも及ぶ激戦を制し、9-4で初戦を突破した。次戦は11日にシード校の我孫子東と対戦する。

 降りしきる霧雨がかすむほど、ハツラツとした笑顔で初陣を戦い抜いた。主将の小菅竜樹外野手(1年)は「とても楽しかったです」と一言。ゲームセットを迎え、駆けつけた保護者や学校関係者らが陣取るスタンドへ向けて堂々と胸を張って整列した。

 3-3と接戦だった展開を、延長十二回で一気に打開した。1死二塁とした後、怒とうの7連打。打者一巡11人の猛攻で6点を勝ち越し、試合を決めた。「全員が気持ちを切らさずにやった結果がきょうにつながったのかな」と小菅。苦しんで手にした1勝をかみしめた。

 当初は1日の予定だった試合が悪天候の影響で3日連続の順延となっていた。この日も開始予定時刻から2時間20分遅れのプレーボール。早朝4時起きでチームに集合し続けた選手もいるなどコンディション作りが難しい中、待ちに待ったゲームで存分に力を発揮した。

 指導歴38年の舘野文彦監督(61)の下、「新しい高校野球というスタイルを作ろう」と歩みを進めている。丸刈りは強要せず、練習時間も平日平均1時間程度。練習後に部として自習の時間を設けるなど、『文武両道』がテーマだ。

 グラウンドは打撃練習が行えるほどの広さを備えているが、バックネットや防球ネットがない。決して十分な環境とはいえない中、共学初年度で入学した男子47人中24人が野球部の門をたたいた。小菅も「高いポテンシャルを持っている人たちがいてくれたのでよかった」と仲間の存在を頼もしく感じている。

 大会前の練習試合では3年生がそろう相手に3勝23敗と負け越しながら、下を向くことはなかった。「どんなに練習試合で負けたとしても、大事なのは公式戦なので。その1勝が取れればいい」と小菅。指揮官も「いいスタートが切れた。上出来だと思います」とナインを称えた。

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