松坂の恩師・渡辺元智元監督 伝えた言葉は「ご苦労さん」心の中では「おめでとう」と叫びたい
西武は7日、松坂大輔投手(40)が今季限りで引退すると発表した。引退会見の日時は未定。松坂の高校時代の恩師で元横浜監督の渡辺元智氏(76)は、最後はケガに苦しんで引退を決断した教え子をねぎらった。
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松坂からは6日に引退の報告を受けていました。伝えた言葉は「ご苦労さん。(今後も)長く野球界のために頑張ってくれよ」ということ。大変な決意を固めた本人が自分自身を回顧するには、ある程度時間が掛かるでしょう。ゆっくり会えるときが来たら、いろいろなことを話したいです。
プロ入りして以降、日米通算170勝など素晴らしい成績を残してきました。ただ、ここ数年は満足のいく結果が出せずに、厳しい声も耳にしたと思います。現役にこだわることに対し、批判的な意見もあったことでしょう。
しかし、自分には野球しかないんだと必死にここまで続けてきた姿勢は立派です。栄光を知りながら、泥まみれになってまで取り組んでいる姿は、野球人として生きている証拠。尊いと感じる方もたくさんいたと信じています。
コロナ禍が依然として続くタイミングでの決断は、個人的に意義が大きいと感じています。今まで松坂は、たくさんの人々に勇気を与えてきました。これからも彼の存在が、たくましく生き抜こうと大勢の励みにつながってくれればと願ってやみません。心の中では「おめでとう」と叫んであげたい気持ちでいっぱいです。